概要
知床自然センターは、知床国立公園の玄関口にあり、知床の自然についてより深く知ったり、散策のガイド情報などを得たりすることができたりする施設です。
知床の自然に関する映像作品を上映するキネトコや、アウトドアショップ、カフェもあります。
周辺には、気軽に知床の自然を楽しめる散策コースがいくつかあります。
アクセス
知床観光の基点で、知床観光をする観光客がよく泊まるウトロ温泉からバスや車で約10分のところにあります。
バスで行く場合は、ウトロ温泉バスターミナルから片道340円で行くことができます。
- 斜里バス 知床線:http://www.sharibus.co.jp/rbus.html
駐車場は無料で、一般車182台と十分なスペースがあります。
JRの最寄りは知床斜里駅、最も近い空港は女満別空港です。
館内施設
館内には、知床散策をする上で知っておきたい色々な情報が掲示されています。
映像館キネトコ
知床自然センターには、MEGAスクリーンKINETOKO(キネトコ)という映像館があります。
ここでは、知床の自然に親しめる2つの映像作品『知床の冒険』と『THE LIMIT』(各20分)を30分ごとに交互に上映しています。
チケットは大人660円、子供330円です。
私が訪れた際は、2作品セット鑑賞で割引がありました。
また、公式ホームページよりWEBチケット購入サイトに進み、前売りチケットを購入すると100円の割引があるようです。
THE NORTH FACE/HELLEY HANSEN知床店
ノースフェイスとヘリーハンセンのショップが入っていて、ハイキングなどに必要なアウトドア用品が手に入ります。
私は、ここで夏用の帽子を買いました。
ウトロ温泉のセブンイレブンでも、知床散策のために購入したい人向けと思われるキャップやハットがありますが、サイズはM(58cm)しか置いていなかったため、頭の大きい私は、品揃えの良いところで買いたかったので、このショップがあったのは助かりました。
ただし、小さなショップなので、サイズや色など希望の商品がないことも多いと思いますので、ご注意ください。
事前に購入して持ってくるのが最善です。
カフェ BARISTART COFFEE SHIRETOKO
アウトドアショップの隣には小さなカフェがあります。
こだわりのラテや、地元の食材を活かしたフードメニューがあります。
エゾ鹿肉のロースト丼が美味しそうですね。
レンタル
知床散策に持っていきたいグッズをレンタルできます。
自然センターのインフォメーションカウンターで受付・返却できます。
キャッシュレス決済にも対応していました。
以下のグッズを借りることができます。
- 双眼鏡:550円/日
- 長靴:550円/日
- クマ撃退スプレー:1,100円/24時間
- フードコンテナ:1,000円/日(無料貸出実施中(2024.8.10時点))
- トレッキングポール:550円/日
- スノーシュー:550円/日
- ウォータシューズ:550~1,100円/日
- E-BIKE
後日、知床五湖に行くときに前日に雨が降ったので長靴を借りようとしましたが、そんなにぬかるんでいないから借りなくても大丈夫、と親切にも教えてくださいました。
長靴など、借りる必要があるか迷った際は、事前に問い合わせてもいいかもしれませんね。
知床自然センター・レンタルグッズ:https://center.shiretoko.or.jp/rental/
自然センター周辺
自然センター周辺には、気軽に知床の自然を満喫できる遊歩道があります。
- フレペの滝遊歩道
- 森づくりの道
- シカ柵コース
- 開拓小屋コース
の3つのコースがあります。
フレペの滝遊歩道
フレペの滝コースは、2km/約40分のコースです。
自然センターを海に向けて出発し、森を抜けると、草原が広がっています。
草原を進むと海に面した崖にたどり着き、そこからフレペの滝が見えます。
私が行ったときは、フレペの滝に行く道で鹿に出会えました。
フレペの滝に行く道にある草原からは知床連山がよく見えて、天気が良い時は壮観な景色が見られると思います。
崖までたどり着くと小屋があり、そこから滝が見られます。
フレペの滝は、川や湖から注ぐのではなく、崖から地下水が流れ出てできた滝です。
流量が少なく、ホロホロと流れる様子から、「乙女の涙」とも言われているそうです。
フレペというのは、アイヌ語で「赤い水」という意味だそうです。1
しれとこ100平方メートル運動ハウス
開拓跡地を全国からの寄付によって買い取った「100平方メートル運動」の活動の記録と寄付者の名前が掲示されている小屋です。
フレペの滝コースと鹿コースの分岐点の少し手前にあります。
開拓による農地化とその後の不動産業者による乱開発から知床の自然を保全するために、土地を買い取っていった活動が「100平方メートル運動」です。
1977年に保全率25%の状態から始まり、2010年には100%の対象地を買い取ることができました。
下の画像は、知床自然センターから知床五湖(写真右端)のエリアを、1974年と2014年に写した画像です。
見比べて分かる通り、森林が回復しています。
1974年の画像を見ると、いかに乱開発が進んでいたかがわかりますね。
シカ柵コース
1番短い鹿柵コースは、1kmを約20分で回れるコースです。
木を食べてしまう鹿からどのように森を守っているかを見ることができます。
ペットボトルや金網、ポリエチレン製ネットなど、いろいろな素材を試行錯誤して鹿対策に使われているようです。
森づくりは、苗木や樹皮を食べてしまうシカとの戦いです。そのため、広葉の苗木を育成する場所などでは、シカの侵入を防ぐ柵は有効な手段です。
敷地内の看板より
こちらは鹿が入れないようにぐるっとフェンスで囲われているエリアです。
入っていいのかと一瞬戸惑うかもしれませんが、ゲートから自由に出入りして大丈夫です。
シカ柵内に入るためには、写真のようなゲートを通る必要があります。
人は入れますが、シカのように前後に長い動物が入れないような構造になっていて、
よく考えられているなぁと思いました。
開拓小屋コース
開拓当時の小屋や住居、放牧地跡などがあり、開拓当時の様子を知ることができます。
5kmを約2時間で回るコースです。
自然センターの前の道路を渡ったところから、コースがスタートします。
まとめ
知床自然センターでは、知床の観光情報が得られたり、レンタルサービスやアウトドアショップ、カフェもあり、知床散策をより充実したものにしてくれるでしょう。
知床観光の基点として、知床自然センターに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
参考
- 知床自然センター:https://center.shiretoko.or.jp/
- しれとこ100平方メートル運動の森・トラスト:https://100m2.shiretoko.or.jp/